2017.07.31
【講演者】
末國晃一郎 (九州大学大学院総合理工学研究院・准教授)
【タイトル】
環境調和型熱電硫化物の構造・電子・フォノン物性
【概要】
未利用熱エネルギーを電力に変換する「熱電発電」の広範な応用には,環境低負荷で高性能な熱電物質が必要である。その候補物質として人工硫化銅鉱物のテトラヘドライトCu12Sb4S13が注目を集めている。この物質は縮退半導体的な電子状態による比較的大きなゼーベック係数とCu原子の非調和大振幅振動(ラットリング)による低熱伝導率のために高い熱電変換性能を示す。このラットリングは低温における構造相転移の原因と考えられ,固体物性の観点からも興味深い研究対象である。講演では,テトラヘドライトの構造・電子・フォノン物性を紹介すると共に,人工硫化銅鉱物(コルーサイトなど)やチタン-硫黄系物質の熱電研究の動向を概説したい。
【日時】
2017年8月23日(水) 16:20-17:50
【場所】
九州工業大学戸畑キャンパス本部棟1F TV会議室 &
飯塚キャンパス (飯塚)TV会議室 (TV会議システムを使って行います)