九州工業大学学術機関リポジトリ

国立大学法人九州工業大学

戦略的研究ユニット化促進プロジェクト

お知らせ

2017.07.31

2017年9月12日 第33回物性グループセミナー (本ユニット主催)

【講演者】

岡本佳比古 (名古屋大学大学院工学研究科応用物理学専攻・准教授)

【タイトル】

ディラック半金属と熱電変換材料

【概要】

冷媒ガスを用いた気体圧縮方式にとって代わる次世代の冷凍技術として, 伝導電子の熱輸送を利用した冷却:熱電冷却にかかる期待は大きい。現在, Bi2Te3系の材料を使用したペルチエ素子として室温付近における限られた用途で実用化されているが, より低温で実用できれば, 用途が大きく広がると期待される。低温で高い性能を示す材料を得るためには, 極めて小さいバンドギャップをもつ物質において新材料開発を行う必要がある。一方, バンドギャップの大きさがちょうどゼロになった状態が安定に存在するゼロギャップ半導体が, 近年ディラック・ワイル半金属の観点から大きく注目され, 世界的に物質探索が進んでいる。この状況は, 特異な電子物性の発現だけでなく, 熱電変換材料の開発にとってもブレイクスルーが起こりうるチャンスと考える。セミナーでは, このような発想に基づき, 我々のグループで開拓してきた熱電変換材料とディラック半金属に関する最近の成果について報告したい。

【日時】

2017年9月12日(火) 14:40-16:10

【場所】
九州工業大学戸畑キャンパス本部棟1F TV会議室 &
飯塚キャンパス (飯塚)TV会議室 (TV会議システムを使って行います)